EUと日本
文化・市民交流/学術関係/欧州留学
日・EU文化・市民交流
欧州には多様な文化があり、さまざまな才能を持つ人々が住んでいます。
欧州の幅広い文化創造性は、在日EU加盟国大使館と文化機関の活動を通して触れていただけますが、駐日EU代表部はこれらの機関や日本のパートナーと連携し、欧州の文化および文化多様性に対する関心を高める取り組みを行っております。
出張授業「EUがあなたの学校にやってくる」
2024年「EUがあなたの学校にやってくる」
駐日欧州連合(EU)代表部と在日EU加盟国大使館では、2007年以来毎年、大使や外交官が日本全国の高等学校を訪問してEUおよび各出身国について説明する「EUがあなたの学校にやってくる」という出張授業を行っています。その目的は、世界情勢に関心を持ち始める年頃にある日本の若者の、欧州への好奇心を刺激し、EUやその加盟国が持つ多様性に満ちた歴史や文化に関する知識を深めてもらうことにあります。
これまで、1,000校以上の学校に同出張授業を提供してきました。
2024年「EUがあなたの学校にやってくる」は、10月30日と31日に行われる予定です。
よくある質問はこちらをご覧ください。
本出張授業を希望される学校は、下記のリンク先の申し込みサイト※にアクセスし、必要事項を記入の上、2024年5月10日(金)までにお申し込みください。
※申し込み:https://ec.europa.eu/eusurvey/runner/EUComestoYourSchool2024
インターネット環境の設定により、申し込みサイトへのアクセスが出来ない場合は、以下までご連絡下さい。[email protected]
過去の参加校一覧はこちらをご覧下さい。
『EU MAG』の関連記事
高校生がEUについて学ぶ出張授業「EUがあなたの学校にやってくる」2018年11・12月号 政策解説
「EUがあなたの学校にやってくる ~全国2万4,000の高校生が一斉にEUについて学ぶ出張授業~」2017年11・12月号 ニュース
「EUがあなたの学校にやってくる ~多様性や歴史、文化の知識深めるEUの出張授業~」2015年11月号 政策解説
EUフィルムデーズ
駐日EU代表部が開催する主な文化イベントの一つが「EUフィルムデーズ」 です。EUフィルムデーズは、EU加盟国の映画作品を一堂に上映し、欧州の映画製作の質の高さと製作者の豊かな才能を披露するユニークなイベントです。2003年に始まり、年を追うごとに人気の高まりを見せる同イベントでは、東京での数週間にわたる上映に加え、ここ数年は他の都市での上映も行われています。2015年のEUフィルムデーズは、東京と京都を合わせると延べ11,000人以上が来場し欧州映画を楽しみました。
駐日EU代表部では、その他にも映画や音楽の鑑賞会、ワークショップや会議等も開催しています。こうしたイベントに関する情報は、EU代表部のウェブサイトのほか、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)Facebook, Twitterでもご案内しています。週刊Eメールニュース にもEU代表部が主催および共催するイベントの情報が掲載されます。
EUのレベルでは、文化産業振興策「クリエイティブ・ヨーロッパ」プログラム を通じて欧州文化の支援を行っています。2014年から2020年の7年間を対象に総額14億6,000万ユーロの予算が割り当てられている同プログラムは、国境を越えた協力や交流、また音響映像分野における取り組みに助成を行います。また、欧州文化首都やEU文化遺産賞をはじめとする各種の賞など、欧州の文化に対する人々の関心を高める施策もあります。なお、「クリエイティブ・ヨーロッパ」については、こちらの記事も合わせてご覧下さい。
さらには、国際関係における文化の役割を考える新しいEUの戦略の策定に向けた動きがあり、EUの活動における文化の重要性が今後一層高まっていくことが期待されます。詳しくは、こちらをご覧下さい:Preparatory Action on Culture in the EU's External Relations.
日・EU フレンドシップウィーク
2001年に始まった「日・EUフレンドシップウィーク」は、展示会、セミナー、映画祭など のさまざまな交流イベントを通して、日本の皆さまに欧州連合(EU)をよりよく知っていただくことを目的としたプログラムです。当初は3週間ほどの開催期 間でしたが、現在では5月9日の「ヨーロッパ・デー」前後を皮切りに7月あたりまで多彩なイベントが、東京のみならず日本各地で行われるようになっています。駐日EU代表部は一部の催しを主催するほか、数多くの
催しに後援・協力を行っています。
エラスムス・プラスを通じた高等教育における日欧交流の支援
エラスムス・プラスはEUの中心的な教育助成プログラムです。このプログラムには、日本の大学、学者、学生が参加できる修士課程のジョイントディグリー、国際単位移動制度、「ジャン・モネ」イニシアチブといった3つの主要プロジェクトがあり、日欧の大学間協力を促進します。
エラスムス・ムンドゥスでいくつかの大学がすでに共同プログラムを実施しているように、その後身であるエラスムス・プラスでは、日本の大学は欧州の大学の協力機関(フルまたはアソシエートパートナー)となり、エラスムス・ムンドゥスの修士課程のジョイントディグリー(Erasmus Mundus Joint Masters)取得コースを提供することができます(ダブルディグリーも可能)。
また、日本人学生が直接ジョイントディグリーコースに応募し、欧州2カ国以上で学ぶこともできます。
日・EU共同修士課程プログラム
2018年7月に行われた第1回日・EU教育・文化・スポーツ政策対話で、共同公募による新たな学生交流プログラムが発足することとなりました。文部科学省がEUと共同で実施する2019年度大学の世界展開力強化事業(日-EU戦略的高等教育連携支援)では3つの新しい修士課程のダブルディグリーが採択されました。
採択されたプログラム
① History in the Public Sphere (公共圏における歴史)
日本のパートナー大学: 東京外国語大学
ヨーロッパのパートナー大学:Central European University(ブダペスト/ウイーン)University of Florence(イタリア)、Institut national des langues et civilisations orientales (Inalco)(フランス)、Universidade NOVA de Lisboa (ポルトガル)
詳細: http://www.tufs.ac.jp/hips (link is external)
お問い合わせ先: [email protected] (link sends e-mail)
② Erasmus Mundus Japan- Master of Science in Imaging and Light in Extended Reality (IMLEX)近未来クロスリアリティ技術を牽引する光イメージング情報学国際修士
日本のパートナー大学: 豊橋技術科学大学
ヨーロッパのパートナー大学: University of Eastern Finland(フィンランド)、University Jean Monnet (フランス)、KU Leuven(ベルギー)
詳細: https://imlex.tut.ac.jp (link is external)
お問い合わせ: [email protected], [email protected] (link sends e-mail)
Facebook: https://www.facebook.com/IMLEXmaster/ (link is external)
③ Japan-Europe Master on Advanced Robotics(JEMARO)Japan-EU高度ロボティクスマスタプログラム
日本のパートナー大学: 慶応義塾大学
ヨーロッパのパートナー大学: Ecole Centrale de Nantes (フランス)、University of Genoa (イタリア)、Warsaw University of Technology (ポーランド)
詳細: http://jemaro.st.keio.ac.jp/ (link is external)
お問い合わせ: https://jemaro.st.keio.ac.jp/contact (link is external)
欧州外の学生は、欧州内の大学と欧州外の大学との間の協定に基づいた、2カ月から12カ月までの単位認定留学プログラムに参加することができます。学生は、追加費用を支払うことなく、留学先の大学(ホスト校)で単位を取得し、在籍校でその単位を認定してもらうことができます。大学のスタッフと教授の方も欧州のパートナー大学で5日から2カ月まで教えたり研修に参加したりすることができます。2015年から2021年までの間に、日本と欧州の大学間のICMを利用して、日本または欧州で2,000人以上の学生とスタッフが留学、研修、教育に参加しました。
EUは、「ジャン・モネ」イニシアチブを通じて、世界中でEUに関する卓越した教育と研究を推進しています。日本の大学は、個別のEU研究コース(ジャン・モネ・モジュールJean Monnet Modules)もしくはEU研究に特化した教育・研究センター(ジャン・モネ・センター・オブ・エクセレンス Jean Monnet Centre of Excellence)や大学間の交流を支援するジャン・モネ・ネットワーク(Jean Monnet Network)を設立するための助成金を申請することができます。
また、EU研究およびEUについての教育を行う大学教員が直接助成金を申請することもできます(ジャン・モネ・チェアー Jean Monnet Chair).
現在、日本にはエラスムス・プラスの支援を得て活動しているジャン・モネ・センター・オブ・エクセレンスが2つあります。
また、慶応義塾大学にてジャン・モネEU研究センターが活動しています。
European Union, 2024
欧州留学(エラスムス・プラス)
欧州連合(EU)は、留学先として世界屈指の魅力を備えた場所です。EUの学術的水準は高く、最先端のテクノロジーや高度な研究施設そして多様な文化・言語・社会が、多岐にわたる学位取得プログラムを提供しています。
EUの「Study in Europe」ページ(英語のみ)で欧州留学の基本情報を確認できます。
エラスムス・プラス:EUの奨学金で欧州に留学しよう
Erasmus+(エラスムス・プラス)とは、2021年~2027年を対象とした欧州連合(EU)が提供する教育・訓練・青少年・スポーツのためのプログラムです。世界中の大学生、博士号候補者、大学職員、および教育機関に幅広い教育の機会を提供しています。
1. 修士課程のジョイント・ディグリー(Erasmus Mundus Joint Masters)
エラスムス・ムンドゥス修士課程ジョイントディグリー(EMJM)は、EUおよび他の国の高等教育機関からなるコンソーシアムによって運営されています。EMJMでは、2カ国以上の高等教育機関で学習・研究を行う質の高い統合コースおよびジョイントまたはマルティプルディプロマを提供しています。
EMJMは、EUが助成する奨学金を以下のとおり提供します。:
- EMJMで学ぶ修士課程学生
- EMJMの一環で教えるまたは研究を行う学者や客員教員・研究者
全世界の学生に応募資格があります。
- 申し込み時期・方法
2025~2026学年度は、約100のEMJMで、奨学金を提供します。申し込みは、直接関心のあるプログラムに2024年秋~2025年初めに直接行う必要があります。詳細は、関心のある各プログラムのウェブサイトでご確認下さい。プログラムの一覧はこちらをご覧ください。新規の奨学金選定は毎年同時期に行われます。奨学金は授業料、渡航・転入費用、生活費、保険料を補填し、1年間最高で1万6,800ユーロ支給されます。
エラスムス・プラスに関する情報に関しては、エラスムス・プラス公式ホームページ、エラスムス・プラス学生と同窓会(Erasmus+ Student and Alumni Association)の公式ウェブサイトおよびエラスムス・プラスのFacebookページ(Erasmus+ Facebook)とこちらのファクトシートも合わせてご参照下さい。コースへの参加が、キャリアの面でも自己啓発の意味でも有益であることを示します。
• 日・EU修士課程のダブルディグリー
文部科学省がEUと共同で実施する2019年度大学の世界展開力強化事業(日-EU戦略的高等教育連携支援)に3つの新しい修士課程のダブルディグリープログラムが採択されました。
各プログラムでは学生は日本のパートナー大学とヨーロッパのパートナー大学の少なくとも1校で学び、ダブルディグリーを得られます。
採択されたプログラム
① History in the Public Sphere (公共圏における歴史)
日本のパートナー大学: 東京外国語大学
ヨーロッパのパートナー大学:Central European University(ブダペスト/ウイーン)University of Florence(イタリア)、Institut national des langues et civilisations orientales (Inalco)(フランス)、Universidade NOVA de Lisboa (ポルトガル)
詳細: http://www.tufs.ac.jp/hips (link is external)
お問い合わせ先: [email protected] (link sends e-mail)
② Erasmus Mundus Japan- Master of Science in Imaging and Light in Extended Reality (IMLEX)近未来クロスリアリティ技術を牽引する光イメージング情報学国際修士
日本のパートナー大学: 豊橋技術科学大学
ヨーロッパのパートナー大学: University of Eastern Finland(フィンランド)、University Jean Monnet (フランス)、KU Leuven(ベルギー)
詳細: https://imlex.tut.ac.jp (link is external)
お問い合わせ: [email protected], [email protected] (link sends e-mail)
Facebook: https://www.facebook.com/IMLEXmaster/ (link is external)
③ Japan-Europe Master on Advanced Robotics(JEMARO)Japan-EU高度ロボティクスマスタプログラム
日本のパートナー大学: 慶応義塾大学
ヨーロッパのパートナー大学: Ecole Centrale de Nantes (フランス)、University of Genoa (イタリア)、Warsaw University of Technology (ポーランド)
詳細: http://jemaro.st.keio.ac.jp/ (link is external)
お問い合わせ: https://jemaro.st.keio.ac.jp/contact (link is external)
日本のEMJM卒業生による体験談:
- 鈴木暢大さん ハンガリー、ギリシャとスウェーデンに留学 (プログラム名:MESPOM)
MESPOMは、環境学分野において、おそらく世界で最も学際的なプログラムです。18カ国32人の仲間と共に、持続可能な社会構築に向けて、最先端で体系的かつ実践的な知識と経験を得ることができました。欧州3カ国で過ごした日々とその想い出は、私にとって、今後も信念を強く持ち、成し遂げたい夢に向かって歩むための原動力であり続けると思います。時につらく、孤独で、勉強は常に大変で、決して当初思い描いていた華やかな留学生活だけではありません。しかし私が今、研究者としてのスタート地点に立てたのは、その中でこそ学べたこと、そして築けた多くの絆があるからです。MESPOMでの2年間は、これからも続いていく、たくさんの宝をくれました。
- 高橋大祐さん
イタリア、ドイツ、とフランスに留学 (プログラム名:EMLE)
ドイツ、イタリア、フランスの大学院で1学期ずつ学んで3つの学位が得られる寛大なプログラムでした。20人の同級生が15カ国の出身者で構成される国際的な環境で、本物のコミュニケーションスキルが磨かれました。欧州での経験・ネットワークが、キャリアの専門性を高めることも役立っています。また、欧州の文化や歴史を間近に感じ人間の幸福について真剣に考えるようになったことが、その後の人生にも大きな収穫となっています。
2.国際単位移動制度(International Credit Mobility-ICM)(短期留学の支援)
現在、EUと日本の高等教育機関の間で200あまりのモビリティ(留学)協定が締結されています。これらを通じ、毎年、日本の大学から350人近くの学生や職員が欧州のパートナー校に留学または派遣されています。貴方の大学がこうした大学間協定を締結していれば、学位取得期間の一部(3カ月~12カ月)を欧州の大学で過ごすことが可能です。この制度に参加できるのは、学士・修士課程の学生、または博士課程の研究者です。貴方の大学の国際交流室に、どの国で何を学べるか問い合わせてみて下さい。
欧州に留学する日本人学生には、留学先での生活費に応じて月額800ユーロ~900ユーロの奨学金、さらに、在籍する大学と留学先の大学の距離に 基づいた、渡航補助金が支給されます。
欧州での研究機会に関心がある方
博士課程やポスドクの研究奨学金、およびその他の研究補助金は、研究・イノベーションのためのEU の資金助成プログラム「「ホライズン・ヨーロッパ」の一部である、マリー・スクウォドフスカ=キュリー・アクションズ(MSCA)を通じて申請することができます。研究者支援制度MSCAの詳細はこちら。
EU Delegation to Japan, 2024 |
EU Delegation to Japan, 2024 |
欧州留学フェア(EHEF)
欧州は、あらゆる年齢層を対象とした学習プログラムの提供において世界を牽引しており、留学先としても世界中で人気があります。駐日EU代表部はEU加盟国と協力し、東京と関西で毎年「欧州留学フェア(EHEF)」を開催し、欧州留学の促進に取り組んでいます。80以上の欧州の高等教育機関の代表者が参加する本イベントは、留学希望先の担当者に直接話を聞き、コースやプログラム、奨学金等について質問する貴重な機会です。
2025年は6月に開催予定です。欧州留学フェアに関して、詳細は欧州留学フェア公式X(旧Twitter)、Facebook、Instagramをご覧ください。
EUのStudy in Europe website(英語)でもさまざまな情報を提供しています。
関連情報
「未来の扉開くEU留学」(EU MAG 2024年6月)
「日本とEU、初の共同修士課程プログラムを選定」(EU MAG 2019年7・8月号 ニュース)
「第1回日・EU教育・文化・スポーツ政策対話)」(EU MAG 2018年7・8月号 ニュース)
「世界に開かれた高等教育を展開するEU」(EU MAG 2016年2月号 政策解説)
「グローバル人材を育てるEUの取り組み」(EU MAG 2014年6月号 特集)
「EUに留学するにはどうしたらよいですか?」(EU MAG 2013年3月号 質問コーナー)
EU Delegation to Japan, 2024 |
EU Delegation to Japan, 2024 |
模擬EU(Model European Union)
駐日EU代表部の新たな取り組みで、大学のパートナーとともに2023年と2024年に2回の模擬EU(Model European Union)を開催します。
2024年10月26日に奈良女子大学で模擬EU(Model European Union)を実施します。学生は、いずれかの加盟国の代表、あるいは EU 機関の代表の役割を担い、気候変動をめぐる政策決定についての交渉に臨みます。EU の閣僚理事会の政策決定のシミュレーションを自ら体験することを通じて、EU の仕組みを深く理解できます。
詳細は追って掲載します。
日本EU学会
1980年に創立された日本EU学会は、世界中の同種の学会との緊密な協力関係を通じて、EUに関する研究を推進することを目的としています。会員数は約500名で、学者を中心に、ジャーナリスト、ビジネスマン、政府関係者、弁護士などが参加しています。 学会の年次総会は、毎年異なる大学で開催されています。
EU Alumni
EUは、域外諸国の人々を対象に、EU短期招聘プログラム(EUVP)や留学支援プログラム(エラスムス・ムンドゥスもしくはエラスムス・プラス)を、長年に渡り提供しています。
駐日EU代表部では、こうしたプログラムに参加されたOG・OB(EU Alumni)の皆さまを対象とした交流会をはじめ、各種イベントを随時開催しております。
上記のプログラムに参加されたことのある方で、代表部との連絡がない方はEメールにて([email protected])お知らせ下さい。また、ご連絡先の変更等もこちらで承っています。