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2020年版「世界の人権と民主主義に関するEU年次報告書」採択

21.06.2021

EU News 152/2021

 

<日本語仮抄訳>

新型コロナウィルス感染症のパンデミックは、世界各地で人権と民主主義の課題を拡大した。欧州連合(EU)が人権を外交政策の中心的課題としているのはそのためである。これは、先日採択された2020年版「世界の人権と民主主義に関するEU年次報告書」の目玉の一つだ。世界が類例のない課題に直面する中、EUは域内そして世界中で人権、民主主義および法の支配を支持することにおいて主導的役割を引き続き果たしている。
2020年にEUは、パンデミックへの世界的な対応に寄与するというコミットメントに沿って、人権が普遍的で相互依存的かつ不可分で、パンデミックへの対応においては全面的に尊重されねばならないことを強調しつつ、人権を基盤としたアプローチを推進した。
2020年における人権の侵害および濫用に対するEUの行動としてとりわけ注目を集めたのは、独自のEUグローバル人権制裁制度の創設だ。これは実に大きな進展であり、人権侵害・濫用が、どこで起きたものであろうと容認されることはないという明確なメッセージを発している。2020年には、EUはまた、その抱負や優先課題を提示し、人権問題を外交政策の中心に据えた「人権と民主主義に関するEU行動計画(2020~2024年)」も採択している。
公開された年次報告書は、新しいEU行動計画の実施における第一段階の指標であり、2020年におけるEUの行動の直接的な見識 を提供するものである。また、これまでの進捗を公表することにより、新しいEU行動計画の実施を監視する役割を果たす。
EU行動計画は、市民組織の活動範囲の縮小、ディスインフォメーション(虚偽情報)をまん延させるキャンペーン、人権擁護者やジャーナリスト、その他メディア関係者への脅威や人権濫用に至るまで、世界中で人権および民主主義の課題に対応してく上での、EUの道標となる。

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