ジョセップ・ボレルEU上級代表兼欧州委員会副委員長就任
<日本語仮抄訳>
12月1日付けで、ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長が就任した。
11月27日に実施された欧州議会での投票および欧州理事会による任命を受けて、新しい欧州委員会が12月1日に発足した。
前スペイン外務大臣のジョセップ・ボレルは、EU外務・安全保障政策上級代表とウルズラ・フォン・デア・ライエン新委員長が率いる欧州委員会の副委員長を兼務する職に就いた。 今後5年間、ボレル上級代表兼副委員長は、EU外交政策の指揮を執ることになる。世界でEUが指導的役割を果たすことの必要性がかつてないほど高まっており、フォン・デア・ライエンが次期欧州委員会委員長に指名された際にミッションレター(指示書)の中で述べているように、欧州は外交力と経済力を活用して、世界の安定と繁栄を支えていかなければならない。
就任時に書いた自身のメッセージの中でボレル上級代表兼副委員長は、EUが世界に対する関与をさらに強めていくに当たり、現実主義、結束およびパートナーシップの原則を指針とすると述べた。またEUは、この重要な使命を果たすために必要なものを有していることを再確認した。「われわれは、外交から貿易、開発協力、危機管理に至るまで、あらゆる手段と資源を持ち合わせている。われわれは、世界のルールと基準を定め、多国間主義と民主的価値の断固たる擁護者としての役割を果たす。こうした資産を組み合わせて活用することで、われわれは、地球規模の課題に対応し今後の道筋を示す上でリーダーになりうる」と書いた。
欧州議会の聴聞会では、ボレル上級代表兼副委員長は、西バルカン諸国の改革への関与、ウクライナの民主主義と統合の支援、南方の近隣諸国における課題の解決、新しい対アフリカ戦略の策定、アジアとの政治的関係への取り組み、ラテンアメリカ諸国との協力関係の強化、および、大西洋両岸の関係の強化に取り組む意思を強調した。
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